「 ロードスターレストア7 赤く染めてみせましょう 」
07/07/14(土)
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ロードスターをレストアしてみるシリーズ その7 色塗り編
重苦しい体と共に起床。寒い日の屋外丸一日作業はズシリと体にくる。
タバコで液体の種類をチェック
AM10:00、フクダモーターワールド
(以下FMW)に到着。ボルトンが車を停めていた場所に液体溜まり。どうやらエンジンオイルダダ漏れの様子。電話してみると、
風邪でダウンしていた。
ちゃっちゃと着替えて作業を開始する。
全身タイツは手放せない時期だ
まだ元気。
サフ入れ済み
パテ修正した上にサフ(サーフェイサー)を入れた状態。サフとは、吹き付けタイプのパテの様な物。
細かい傷を埋めて密着性を上げる効果がある。これを全て水研ぎしていく。
せっせせっせ
手で触ってツルツルに感じるまで研ぐ。1500番ぐらいだったかな?
リアバンパー
一番損傷の酷かったリアバンパー。修正仕切れなかった。
こうして見ると傷だらけだった事が分かる。
ツルツルになるまで頑張る。
4人で約1時間で完了。パーツ全てを塗装ブースに持ち込む。時間の関係から、パーツ塗りとボディ塗りを分けて行うことが出来ないと判断し、
まとめて塗る事になった。
ボンネットとトランクはスペースの都合から仮装着状態で行う。
バンパーや小物類はこんな感じに。所狭しと置いてしまった為、パーツの間を縫うように歩かなくてはいけなくなった・・・・。
と言うわけで、いよいよ塗装に入る。ビニール手袋・マスクを装着し、エアで体のホコリを吹き飛ばす。
塗装はYasくんとペアで二人で入る事にした。一度入ると塗り終わるまで出てこられないと言う、
精神と時の部屋。出る頃にはきっと何倍も強いクルマイジり野郎になっている事だろう。(?)
ホコリとばし
新手のプレイか
マスクを忘れたので、花粉症用の風邪マスク装着。後で分かったことだが、帽子みたいなのも用意した方が良い。あと、
作業ツナギじゃない方が良い。(後述)
そして、いよいよブースイン。
ちなみに僕、前にも書いたかも知れないけど、塗装なんてほとんどやったことない上に、上手くいった事もほとんど無いという塗装ド素人なので、
ド素人知識ベースの内容。それなりに予習はしたつもりだけど、実技はゼロ、ぶっつけ本番。
ココが精神と時の部屋か・・・。
ホコリが入るので、ブース内の出入りは基本的に禁止(塗料を持ってきてくれるFMWの人だけ)なので、後の二人は応援役。
写真は全てココの小窓から。
というわけで、いってみよー!!
まずは下地の薄ピンク。お手本を少しだけ社長が見せてくれる。まずは、色の差が大きいサフを入れた所から染めていく。
塗装ガン初体験。結構重い。
所狭しと置いてしまったため、エア配管の取り回しが非常に困難。でも、この辺はYasくんがガッチリとサポートしてくれた。
側面は割と簡単(下塗りだけなら)
ガンガン塗っていく。ちなみに、下塗りはきっちり塗る必要は無い。
むずかしー!!!
トランクやボンネットは、体からめいっぱいガンが離れるのと、体がボディに接触しそうになる事、ガンから塗料が垂れてしまう事
(空気穴がある)から、ヒジョーに神経を使う。
案の定、どこかで一度接触したり、ガンからぽたりと滴が落ちたりした。接触は社長の助けでなんとかリカバリー。垂れは、
そのまま上から塗った。(笑) 思い出のポトリ。盛り上がってるところが二カ所ぐらいある。
うー、リンボー!!
かいくぐりながら満遍なく塗っていく。やや、やっちまった感。
と言うわけで、薄ピンクスター完成。結構可愛いじゃないか。もうコレでいいじゃんと提案してみたが却下された。
隣では同時進行で色の調色などが進められていたらしい。(写真で知った)
赤っ
ほほー・・・。
と言うわけで、下塗り第二段階に突入。
ナイスサポート
薄ピンクから、たらこピンクへ。これも結構可愛い。
たらこピンクスター完成。ムラムラだが、コレで特に問題ない。
ちなみに、塗料の量はで結構カツカツで、遠くから霧のように噴いたり(無駄が多くなる)、
きっちり一枚一枚塗ってたりするとアッという間に無くなってしまう。薄ピンクの途中から、残量を気にしながらペース配分
(まずは全体に塗ってしまう)する事で上手いこといった。再調色・塗料追加となると時間も金額も跳ね上がるので要注意ポイント。
ガンは結構近くで噴かなくちゃいけない。
と言うわけで、いよいよ本題の赤。赤は、ロッソ(赤)とロッソコルサ(さらに強烈な赤)という二度塗り。最初の赤は、
これも一種の下塗りなのかも知れない。若干色が違う。
ぷしゃー
おおおお、赤い。ちょう赤い。ガンガン塗っていく。
ここからは、下塗りの様にカサカサではなく、ツヤを出していく塗り方にチェンジ。コレがヒジョーに難しく、
繊細さと大胆さを両立するような作業(って表現がむずかしいなあ)を要する。特に難しいのはボンネットで、
吹き付けた塗料の中心から少し外はミスト?でツヤが出ない。なので、塗り重ねるように1方向にしか進められない。
左から真ん中まで塗ったら、右に回り込んでまた真ん中から・・・とやるんだけど、上手くミストが消せずに四苦八苦。
しまいにはボトリとガンから塗料が落ちる。真っ赤な塗料は目にキツく、だんだん何がなんだかわからなくなってくる。
塗料ガンからの垂れに注意し、体の接触に注意し、ホースの取り回しに注意し、ツヤとミストの出具合に注意し、ひたすら塗り込んでいく。
繊細かつ重労働、しかも失敗したら振り出しに戻ってしまうと言うハイリスク。プロなら失敗は許されない。なんて大変なシゴトなんだ・・・
とカラダで痛感する。
ふー・・・ドアの中も給油口の中も綺麗に塗っておりますよ。
最初の赤を塗りおえた所で一休み。差し入れの飲み物を頂く。次は真の赤、ロッソコルサ。
ガンガン塗ります
写真で色の違いはわかんないが、塗ってる本人も目がヤラれていてよく分かっていない。
バンパーの口、下の部分、サイドシル下、ホイールハウスの耳辺りもきっちり満遍なく塗る。この辺は見落としがち。
赤、完了! ボンネットも、まあまあ何とかなった。
最終仕上げのクリアーに入る前に、一端ブースを出て休憩をとる。ココまでで約3時間塗り続けた。
真っ赤っか
ブースから出た僕は、赤く染まっていた。
鼻の穴も真っ赤だったとさ
花粉症用の風邪マスクは無力。鼻穴真っ赤。頭から髪の毛から何から真っ赤っかになってしまった。そりゃそうか。完全防護で挑みましょう・・・
。
Yasくんアラゴスタ拾うの巻
休憩中。赤いぐ、既に電池切れ。
甘いの大好き
Yasくん、ポッキーで充電。
たっぷりクリアー
コレが最後のクリアー。ちなみに、クリアーも通常と仕上げの二度塗り(硬さが違うらしい)となる。
塗装ガン。結構重い。半押しでエアーのみ、全押しで塗料も合わせて噴く、後ろのダイヤルで噴く強さを調整する。わかったのはそれぐらい。
半押しのエアーのみ噴きは、塗料を吹き付け過ぎて「ヤバい!垂れる!」と思ったときに、エアーで強制乾燥させる事で、ある程度リカバリー
(垂れずに止まる)する事が出来る。・・・という事がわかったのは、最後らへん。
ちなみに、塗装する人のスタイルは様々なので、良い意味で?あまり人の言うことに耳を貸さない方が良い。極端な話、3人上手い人がいたら、
3人とも言うことが違う。コレには困った。素人の個人的意見だけど、まずは離しすぎない事が大事で、ガンを動かすスピードや距離は、
失敗しないであろう自分の方法でやった方が良い。僕のやり方では、ある程度速めに動かして薄く塗り重ねて、ツヤが出た所で止める。
往復回数はある程度頭に入れ、3回なら3回と決めて一端立ち止まって様子(肌)を見る様にする。コレでほぼ、
ある程度ツヤのある肌が作れる様になった。上手い人ほど、近づけてゆっくりガンを動かす様なのだけど、
素人がコレを真似るとまず垂らすと思う。(マネして垂らしたからさ・・・)
重量は1~2kgぐらいか?何時間も振り回してると、結構腕に来る。
さあ、塗装最終ステージに突入!!
クリアーの吹きつけは楽しい。なんでもかんでもヌメヌメのテカテカになる。美しい! で、
調子に乗って噴きまくっていると垂れまくり。案の定垂れまくり。コレも思い出の1ページか・・・ちなみに前途の塗り方がある程度固まったのは、
この随分先の話。
しかし、赤が既にある程度の光沢を放っている為、ぼーっと塗ると塗ったところと塗ってない所がわからなくなる。
ちゃんと始点を決めて頭で整理しながら進めなくてはいけない。赤→クリアは、まだ目視でなんとかなるけど、
クリア→仕上げクリアに至っては全く差が分からない。緊張色の赤と相まって、やっぱり目がやられてワケわかんなくなってくる。
ぬめぬめして参りました。と言うわけで・・・
完成!!
約4時間の長丁場であった。(プロに言わせればなんてことない時間らしい・・・)
薄ピンク→濃いピンク→赤→赤→クリア→仕上げクリアの計6回塗った。塗膜は強力そうだ。
ここから、ジェットヒーターを使って塗料を乾燥させる。
待つこと、45分ぐらい。
ついに車両がブースから出る。
温められてホカホカ
あの薄汚いロードスターは・・・
紅くなったぞ!!
目の痛くなるような鮮烈な赤い姿に生まれ変わって、みんなの前へ現れた。みんなで感動。
・・・と、余韻に浸る間もなく、ちゃっちゃと部品を組み付ける。今日中には帰らなきゃいけないのだ。
マフラーも染まった
マスキングテープや新聞紙の除去、部品の組み付け。徐々にロードスターになっていく。
よいせよいせ
うーん、うつくしい・・・。
ぬううぅぅん
うつくしい様に見せかけて、所詮素人が塗った車体。少し近づけばアラだらけなのだ。具体的には、ゴミ(ホコリ)だらけの、
垂れまくり。
ホコリ・ゴミの混入
表面に乗ったホコリごと塗装してしまっている状態。コレは、時間の都合でパーツを所狭しと置いたことと、
綺麗な作業着や帽子などを付けてなかったせい。ブース内で、車両に向けてのみ噴く分には、ホコリはそれほど舞い上がらないらしいのだが、
あっちこっちに向けて噴きまくっているとどうしても舞い上がってしまうらしい。やるなら、時間にもっと余裕をもたせて部品だけ塗る、
車体を塗る、等とするか、いっそそのまま塗ってしまう方が良い。
クリアーの垂れ
クリアーの垂れは、助手席ドアで盛大に滝のようにやってしまった。(写真) リカバリー方法を教えて貰っている所。
大まかな部分はカッターの刃でそぎ落としてしまう。
コレはブツ取りのリカバリー方法伝授中。中性洗剤と水、当て木を使い、1500番のペーパーで表面を平らに研ぐ。上のクリアーの様に、
段差の酷い場合は1000番→1500番とする。カサカサになるので、最後にポリッシャーで研磨する。
ブツも垂れも、一応後でなんとかリカバリー出来るので、それほど悲観する事も無い。ただ、100%は無理。
社長「こうやるんやー」 ぐ「なるほどー・・・」
まあ、そんなこんなで部品も全て組み付け終わり・・・・
左フェンダーはブツとり修正したのでカサカサ
ゴミだらけ垂れだらけ、一部つや消しではあるが、当のオーナーは「これでもウチは満足!」と満面の笑みであった。
そういう細かい事を気にするのって、男だけの様な気がする今日この頃。女性はさほど気にしない。
しっかしまあ・・・・
赤いよなあ・・・・日中のインパクトは凄い物があった。この日は、4人がかりで約8時間半の作業であった。
二日間お世話になったFMWさんにお礼を言い、後にした。ちなみに総費用は6万円。
(価格の件で質問しないでね) これまでの流れでわかって貰えるとは思うけど、単純に値段だけ見ない方がヨイ。
「6万円で全塗装とは激安だ!」 + 「費やした時間と苦労と人数」 = 人によって答えは様々
個人的には、全塗装はともかくとしても、こういうプロの設備が使える塗装レンタルガレージというのは素晴らしく有り難い。
これからもちょこちょこお世話になろうと思っている。少々の塗装ならもう、全く怖くない。そう・・・やっぱり精神と時の部屋だったんだ・・・
塗装技術大幅にレベルアーップ!!(LV1→LV20ぐらい)
さあ、メシだ、メシ食うぞ!!
・・・が、大混雑で入れない。日曜だものね。仕方なくゲームセンターで暇つぶし。
格闘技とは無縁です
気晴らしに全力へなちょこキック。
さあ、俺にビビれ!!弱い俺に!!
ヨメ様にもやらせてみた。
負けた。完敗だ。
貴様、素人じゃ無いな・・・。
もう、くつろいでやる!!
で、やっとご飯。
もう駄目です
肉で少しは充電したが、極寒の中屋根無しロッソ号で走る元気も無く、山ほど着込ませてヨメ様に委託した。
そして、無事ガレージ着。
コレで終わりかの様に見えたが、「全塗装」はココで折り返しぐらいだと言うことに、
後から気が付くのであった。写真ではもう十分綺麗なのがアレではあるけど。
さらに続く。
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