「 日産R35 GT-R 2014年モデル MY14試乗レビュー 」
14/04/10(木)
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日本が世界に誇るスーパーカー、日産R35 GT-Rの最新モデルである2014年モデルに乗る機会があったので、忘れないうちにメモ。ちなみに2012年モデルと2007年モデルも乗ってるので、その違いなどを「ぐ視点」によりおおざっぱにつぶやいてみる。 R35 GT-R 2012モデル:猛烈ロードスター このときと同じくGT-Rの事はさっぱり知らないので先入観はない。詳しいスペックなどは以下の日産公式ページ他を参照のこと。 ・日産:NISSAN GT-R [ GT-R ] スポーツ&スペシャリティ/SUV ・日産、「GT-R」を14モデルにマイナーチェンジ、600PSの「GT-R NISMO」を追加 / GT-R NISMOは、ニュルブルクリンクで量産車最速ラップ 7分8秒679を記録 - Car Watch ・【インプレッション】日産「GT-R(2014年モデル)」「GT-R NISMO」 / - Car Watch インプレするわたくし「ぐ」は全くの一般人なんだけど、立場上?歴代ロードスターはもちろん、日本の大半のスポーツモデルはクローズドコースで全開走行させた経験はあるので、それなりに文句は言えるかもしれないけどさてどうでしょう。 ・猛ドラ◆世にも珍しいノーマル車ばかりの参加型モータースポーツイベント ちなみに前回と同じく2014モデルの予備知識ゼロ、そもそもGT-Rの予備知識もゼロ。試乗したのは多分1000万ぐらいのモデル。路面はあいにくの雨だけど、逆に悪コンディションで良いと思う。良いところも悪いところも強調されてしまうのがウェットコンディションなので。 持ってきてくれた方にも「先入観入るとイヤだから何も言わないで!」と釘を刺してから乗る。で、せっかくなんで2012の時と同じ項目で書いてみる。 「しがらみゼロ特権」を活かして好き放題書きます。試乗レビューインプレッションに1円も貰ってないからね! ◆始動~車庫入れ等の取り回し 乗ってすぐわかるレベルで、ものすごい進化!2012では結構ガコンガコンいってガクガク動いてたのもの凄い賢くなったのか、ほとんどその存在を主張する事が無くなった。ゴルフ7のDCTなんかは「これ何の説明も無しに売っちゃまずいぞ」ってレベルだったけど、コレは何の説明も無くても誰でも乗れると思う。 ただし、始動から爆音。半クラを絶妙に使ってくれるお陰で「クオオオオオ!!!」と数千回転でノロノロ動いてくれるお陰で、もう嬉しくでブンブン回してる人にしか見えない。近隣の目は痛いかもしれない。コレはATですってどこかに大きく貼ろう(笑) 外で聞いてたら、これで車検対応なんだから不思議だよな~ってぐらい迫力のサウンド。でも室内は至って静か。聞こえてくる音はよく調律された綺麗なV6サウンドで低音と高音が織りなすハーモニー。もー、ホント心地よい音だよ。 ◆足回り コレはもう劇的に改善! 室内から調整してもどこも美味しいところが無かった(笑)可変ダンパーも、ちゃんと意味がある動きをする。2012は、はっきり言うとダンパーが効き過ぎで、動いてる感じが少なかった。コンフォートにすると妙にフラフラ、通常モードはガチガチ、Rモードは荒れた峠で使ったら危険なレベルだった。 コレが、通常モードでも十分快適、コンフォートはさらに快適、Rは適度な締め上げ感、とちゃんと棲み分けが出来ている。減衰が落ちてバネレートが上がった様な印象。実際の動き(量)も減ってるんじゃないかなぁ。 足が良く動くようになった副作用で、剛性「感」も上がった様な感覚すらある。実際はどうか知らないけど。室内は本当に平和。後部座席眠れるくらい快適。(狭いけどFDより100倍マシ) ただコレ、Rモードでもニュル走ったら実際どうなんだろうなぁ?コレで大丈夫なのかなあ?って気はちょっとだけした。まあニュル走ってないんで想像でしかないけど。あの速度域ならこの減衰感じゃ少し不安感があるかも知れない。 ものすごい勝手な憶測だけど、同時にバージョンNISMOも出たらしいんで、ニュルとか持って行くならそっち使ってね、か、通常R35はちょっと快適にしましたよ、ニュルとか鈴鹿とか走るならオプションのスポーツ足(が、あるのかどうかは知らないけど)つけてね、的な感じに立ち位置を変えたんじゃないかな。 2012は、ホントにあのまんまニュルで大丈夫な感じはあった。ただそれって、R35に乗る人でも大半の人は求めてないんだよね。「つるしのドノーマルでもニュルで最速!」にこだわってた「しがらみ」が外れたが故の好結果なんじゃないかなぁ。 減衰可変式と言えど所詮パッシブサス(路面からの入力で動かされるだけで、自分で動く事はできない)なんで、快適な街乗りから300km/hオーバーのサーキットでも安定!なんて無理だと思う。アクティブサスなら別だけど。 ・300km/hオーバーのサーキットで最速を叩き出す安定性を持ちつつ街乗りも最低限に可能、が2012 ・街乗りから250km/hオーバーの快適安全巡航(アウトバーン)をカバーしつつ300km/hオーバーのサーキットも不満無いレベルで可能、が2014 じゃないかなあと。 ◆フル加速など(ぐコンツェルン私有地にて) あいにくの雨だけど、かるーくわたくしの私有地にて踏んでみた。 ・・・・・・・・・ 「これ、馬力めちゃくちゃ上がってない?」 「2012と一緒です」 「ホントに一緒?シフト制御のせい?」 何が何だかわからないよ。雨だよ。なんでこんな速いの。恐怖だよ。今4人乗ってるのに。 この日、クルマのフル加速で人生で最大の恐怖を感じた。ローンチスタートこそ使わなかったけど、ゼロ発進でべたっと踏むだけで「雨なんて関係ねぇよ!」て感じでシートにめり込まされる。 怖い。マジで怖い。 ただコレ、演出の可能性もあるけど。トルクの立ち上げ方が変わったのかも知れない。加速Gの立ち上がりカーブが急(=谷を作ったり下を落としたりして差をつける)な方が人間の体感は「速い!」って感じちゃうんで。本気のRモードだと制御変わるんじゃないかなあとか。 ◆シフト制御 何でもかんでも改善しまくりな2014だけど、個人的に一番関心したのがココ。車庫入れなんかでも立ち振る舞いが紳士になったし、街乗りプログラムはさらに改善した。改善っていうか別物やね。 2012は R35「わたし、本領発揮はマニュアルモードなんで、ATモードは移動用で使って下さいね。燃費重視なんで」 みたいな。ATモードのオマケ感が凄かった。 今回はソレが違う。 相変わらずたらたらーっと走る分にはすぐ6速までぽぽぽーんと上げて1000rpmぐらいで巡航するジェントルさなんだけど、ちょっとアクセル踏み込んでステアリング切って強めにブレーキ踏んで舵を入れて・・とすると、 R35「オッケーブラザー、走るんだな。任せとけ」 プログラムが明らかに変わる。ほどほどのアクセルワークとステアリングワークでは、回転は常に「そこそこ高め」にキープしてくれて、AT特有のアクセルの応答遅れはほぼ無い。 さらに、どーん!とアクセル踏んでコーナーに向かって加速してどーん!とブレーキング踏んで舵を入れて・・とすると常に適切なギアを選んでエンジン回転を「かなり高め」でキープしてくれて応答遅れは皆無になる。あいにく雨なんで、そこまでめいっぱい試したわけでは無いけど。ブレーキフィールも最高で、踏んだら踏んだだけ効く踏力タイプのブレーキ。2012はココまで良くなかったと思う。お陰で雨でも不安感も全く無かった。 正直まさかR35 GT-Rで「人馬一体感」を感じると思わなかった。びっくりした。 僕は諸事情によりマニュアルパドルシフトが使えないんで、もう「めちゃくちゃ面白い」ってレベルで面白かった。R35の真価を初めて見せて貰った。ATモードで走らせて、完全にあの巨体が手中に収まってて意のままに動く。 ちゃんと加速して ちゃんと止まって ちゃんと曲がる 当たり前の事が当たり前に出来ない市販車が大半の中、格の違いを見せつけてくれる。 外観もかっこよくなったね~。
◆総括 どこかで読んだ気がする「2014モデルに乗り換えるR35オーナーは結構多い」って記事。 ンなわけあるかー提灯記事だろー(´ω`) と思ってた。 書いてた人ゴメン、コレは乗ればわかる。 R35乗ってたら乗り換えても全然不思議じゃない。別物と呼べるほどの進化。 2012モデルは正直「世界最強の戦闘機だし色々細かいところは仕方ないよね」的な感覚が強かった。オマケ感満載ののATモードや、取り回しや街乗りでもガコンガコンと音を出すしつけの悪いDCT、街乗りの移動でギリギリ使えればいいでしょ的な足回りなど。 全部改善された。と、言うより基本コンセプトが変わったと思う。 不満なんて何も出ないんじゃ? コレが1,000万なんてバーゲンプライスも良いところ。他のどんなクルマベースにしたって、こんなクルマ絶対に作れない。僕も一般人チューナーの端くれで偉そうに言っちゃうけど、このバランスの取り方には感服の至りでございます。 購入できる財力があって興味のある方は、一度乗ってみる事をオススメ。「速いクルマの正解」がたった1,000万で買えちゃうよ。 関西なら良い店紹介します。(笑) 突然持ってきてくれた某氏、ありがとねーん。 あと日産さん、猛ドラで待ってます。(笑) そんでもって日産さん、こんな世界に誇れるクルマを作ってくれた事、嬉しくて感謝です。ずっと乗ってたいくらい楽しいクルマだったよ!
・日産:NISSAN GT-R [ GT-R ] スポーツ&スペシャリティ/SUV ◆オマケ 街乗りで見る意味が無いぐらい、ほとんど動かないスピードメーター。(笑)
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